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ふと気づくと、結婚記念日を忘れていました。
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ま、覚えてても何もしないんだけど。
( ´艸`)プププ
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時間はあっという間に過ぎて行きますね。
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今年の6月13日は晴れていましたが、
式を挙げた日は「ここまで降るか!!」
(lll゚Д゚)
という大雨でした。
介添え人を務めてくださった品のいいご婦人が、
「いいえ、よろしかったんですよ、雨のご結婚式というのは。
雨の日はありつきがいい、って申しますから」
と言ってにっこり微笑んでくれました。
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「ありつきがいい」ってナンダロ?
と思いつつも、
緊張や、悪いほうに考えがちな心配性を
おだやかに鎮めてくれたこの言葉と笑顔を、
この時期が来るたびに毎年思い出すのです。
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さて、結婚記念日を忘れた代わりに
なにをしたかというと、
「レスラー」を観にいきました。
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はい。ミッキー・ロークが演じる熟年レスラーの話です。
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なぜ「レスラー」?
それは、
ミッキー・ロークに勝手に親近感を持っているからです。
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ミッキー・ロークといえば、かつては世界中の女性を
「へんな気分」にさせた過剰なまでにセクシーなスターで、
扇情的過ぎる「ナインハーフ」の頃が絶頂だったでしょうか。
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しかし、その後なぜかボクサーに転向するなどと言い出し、
日本にもやってきて「猫パンチ」を繰り出したりしているうちに
徐々に人気は下降線を辿り、
詐欺にはあうわ、
ボクシングで受けた傷の修復のためだったとも言われる
整形手術の失敗で容貌は崩れ、
体重は恐ろしく増えてしまい、
もう、「落ちぶれたスター」の代名詞のようになっていました。
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それが「シン・シティ」で
「これがミッキー・ローク?」と目を疑うような容貌を堂々と晒し、
奇跡の復活を遂げ、
そして今回の「レスラー」では
自身と重なるような「落ちぶれたスター」役で、
ヴェネツィア映画祭金獅子賞まで獲得してしまいました。
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この快挙に、
「いやあ、よかったねえ、ミッキー・ローク…」
とやたらなれなれしい喝采をおくる赤の他人がここにひとり…。
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Wisがミッキー・ロークに勝手にシンパシーを持つ理由は、
(幸いなことに今の、ではなくかつての)ミッキー・ロークに
すこしばかりLampが似ているからです。
正確に言えば、顔の下半分が。
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もう10年以上前、仕事から帰ってきたLampが、
「今日さー、○○のフナキくんが
『Shadeさんてミッキー・ロークにそっくりですよね』
って言うんだ。似てる?」
というので、
「似てない似てない。ぜったいちがうでしょう」
と即座に否定。
Lampも、「そうだよなあ、そんなこといわれたことないもん」
で、その日は終わったの。
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ところが、それからほんの2、3日して
TVで偶然ミッキー・ロークの出ている映画を放映していて、
なんとなく見ることになり、
2人で見ているうちに…。
まじまじと見るにつけ…。
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に、似てる…!!
Σ(゚□゚(゚□゚*)
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ええーっ!似てる!!
ひえー、考えたこともなかった!
どこが似てるんだ?
と言いながら2人で大笑いするくらい似ている。
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ケントウした結果、笑っちゃうほど似ているのは
口とあごの辺りで、
つまりは顔の下半分。
特にその映画(惜しいことにタイトルを忘れた)の頃の
彼がそっくりで、静止しているより動くとさらに似ている。
フナキくんの観察眼、おそるべし。
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写真だとそう似てないんだけど…。
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そこまで似てるのに、
それまで一度も似てると思ったことがなかったのは、
なぜかと言うと目が違うからだ。
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Lampの顔を頭の中でソーゾーしていただくには、
まずミッキー・ロークの顔の下半分を思い浮かべていただき、
目はですねえ・・・
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「なにっ?!」と言ってる
『トリック』の阿部寛を30%、
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「マーティ!!」と言っている
『バックトゥザフューチャー』のドクを70%、
ミックスしてしゃかしゃかしていただき、
さきほどのミッキー・ロークにトッピングしていただくと
結構近いものができあがるかと存じます。
(現在経年劣化中)
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なぜ阿部ちゃんもドクもびっくりしているかというと、
びっくりしてるときが一番似てるんだもん。
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よくこの2人が上記のようなシチュエーションで
「びっくり」しているところを見ては、
りすと2人で
「あ、おとうさん」 o(*^▽^*)o
と言って遊んでいる。
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…まあ、Lampで遊ぶのはこれくらいにして…。
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結婚記念日を忘れてまで観にいった(?)
「レスラー」は、
「栄光の頂点から20年、落ちぶれたレスラーが
娘のために命を懸けて再起をはかる」
というように紹介されているものが多く、
「ロッキー」みたいなものかと思っていましたが、
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ぜんぜん、そうではありませんでした。
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ミッキー・ロークの「老レスラー」ランディは、
ロッキーのように再起をかけて
ストイックに自分を鍛え上げ、
「頑張るオレをみててくれ」と娘に誓って復活のリングに
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…上がったりしません。
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ランディは自分のキャリアのピークから20年、
補聴器をつけ、細かいものを見るときは老眼鏡をかけ、
皮膚はたるんで下がり、
ステロイド剤やホルモン剤で見せかけの大きな体を作り、
日焼けサロンで焼いて精一杯強そうにみせながら
「ショー」であるプロレスの世界の隅っこで、
仲間たちと和気藹々ドサ回りを続ける
貧乏な男やもめです。
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プロレスだけでは稼げないので
近所のスーパーでバイトもしていますが、
トレーラーハウスの家賃も滞りがちでたまに締め出され、
友達は近所の子どもたちと、
やや年増のストリッパーのキャシディだけ。
それでも彼は、ほかのドサ回りレスラーたちには
それなりに尊敬されているし、
ファンもホソボソとはついているし、
「ドサ回り」さえ続けていられれば、
そこそこ満足していたように見えます。
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しかしある日の超ハードな試合の直後、
心臓発作を起こして倒れ、
病院のベッドで気がつくと、
心臓のバイパス手術が施されており、
もうプロレスは無理だと宣告されます。
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退院しても面倒を見てくれる人もいないランディは
心細くなりキャシディに会いに行きます。
娘にも会った方がいいとアドバイスされた彼は、
連絡さえ数年とっていない娘に会いに行き、
最初は拒まれますが、修復の可能性も見えてきます。
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ランディは引退を決意してエージェントに告げ、
バイトを増やしますが、
観客も同情のしようもない理由で娘との約束をすっぽかし、
こんどこそ徹底的に拒絶され、
キャシディにも冷たくされたランディは、
いったんは断った、
「伝説の一戦の再試合」に臨むことにします。
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ここでさぞや頑張るのかと思えば、
ランディは髪を染め、腋毛を剃り、
外見を整えたぐらい。
ロッキーとはゼンゼン違います。
無理を承知の再試合に臨むランディを放っておけず、
駆けつけるキャシディ。
でも、彼女に止められても、
ランディにはもう何も残っていないのです。
娘が最後の再起の砦だったのに、
バカな自分はそのわずかなチャンスをドブに捨ててしまった。
一市民になってスーパーで働く道も、捨ててしまった。
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ランディは、心臓に痛みを覚えながらリングに上がり、
客席にキャシディの姿がないのを確かめると、
往年の得意技、「ラム・ジャム」を繰り出すのです。
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ロープのてっぺんに上り、
思い切り飛んで、
マットに横たわる相手の上に
自らをしたたかに打ちつける・・・。
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観客の歓声、ランディの姿が消えたロープの上、
そこで映画は終わります。
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ランディは、「再起」など果たさないのです。
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ミッキー・ローク自身はランディを見事に演じ、
「再起」を果たしたと言えるでしょう。
かつてのセックス・シンボル、heartthrobとしての自分を
ここまで潔く捨てて、
全く容貌の変わり果てた顔、
残酷に年齢が現れただぶついた皮膚まで、
これでもかと晒したその「覚悟」によって。
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有刺鉄線と「ステープラー・ガン」に撃たれ、
血だらけ、ぼろぼろになったランディと、
二重写しになるほどです。
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でも、その「覚悟」があまりに見事で、
「痛々しさ」や「悲壮感」よりも、
役者として、人間として真剣勝負をしている姿に、
敬服してしまうほどです。
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たぶん金獅子賞は、作品に贈られた以上に、
このミッキー・ロークの真摯な役者根性に贈られた
「エール」のようなものだったのではと思います。
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かつてのセクシーな彼をわずかに彷彿とさせるのは、
レスラーらしく鍛えられた上半身には不釣合いなほど
小さいお尻(nice little butt)とやや長すぎる足。
でも、女を惑わすような視線、
といった彼の代名詞とは完全に決別し、
片鱗も見せなかった。
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ホントは気のいい、まっとうな奴。
でもどこか不器用でちゃんとしきれなくて、
あちこちで取り返しのつかない失敗をしてきた
愛すべき人生の落伍者・・・。
そういう「ランディ像」がちゃんとそこに存在していました。
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「老い」をしみじみと考えさせられる、
ちょっと寂しい映画ではありましたね。
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とくに、20代、30代で
「若く美しい二枚目」だった人の場合の…。
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「50歳、60歳になって、
自分は世界で一番有名な俳優なんだよ、
ってなったときに、でも、どうなんだろう。
生きているってことを、実感したのかな。
それを実感したい。
その、色でもいいし、意味でもいいし」
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その「実感したいもの」を
「太陽が昇って落ちるような美しい自然のアクション」
と表現した27歳の金城武。
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はるかに遠かった「50歳、60歳」は、
すこーし、近づいたでしょうか。
そして、
今もどこかで、
「美しい自然のアクション」を
実感しているのでしょうか。
ね?