キモセのお茶
台北、永康街。
手頃な値段の美味が楽しめる
ざわめきも楽しい町の一角に、
ひっそりと、その店はありました。
.
小茶栽堂。
ちょっと場違いなくらいスタイリッシュな
お茶とスイーツのお店です。
.
一歩足を踏み入れると、
早口の中国語で何やら話しかけられ、
首をかしげるこちらを見て
日本人だ、と一瞬かすかに緊張した表情。
いったん奥に引っ込んだ背の高い青年は、
その手に小さな盆とカップを載せて
戻ってきました。
.
青年は、
自分の目線よりはるかに下にある
Wisの目を覗き込むようにして、
丁寧にカップを差し出し、
「どうぞ、これは
キモセのお茶です」。
.
たどたどしく、
一語一語丁寧に話す日本語に、
思わず彼の顔を見上げて、
目を見ながらゆっくりと、
その言葉を繰り返してしまう。
.
「キモセ、ですか?」
.
すると、彼は再び生真面目に、
「はい、キモセのお茶です」
と繰り返す。
.
キモセ、キモセ、
なんだろう?
どこかで聞いたような気もするけれど、
なつかしいような、異国情緒を感じるような、
と思いながら、
盆からカップを取り上げ、
いただきます、
と言って、飲んでみた。
.
華やかな香り、
確かに知っている味、
ああ、これは…。
.
わかりました!
.
キ ン モ ク セ イ、ですね!
ヽ(´▽`)/
.
なんだ、
最初から青年は、
「金木犀」と言っていたのか。
金木犀のお茶、桂花紅茶だ。
.
ふふふ、馬鹿みたい。
でも、
耳慣れないことばは
いっしゅんとてもロマンチックで、
エキゾチックで、
かわす目と目のあいだに、
それこそ金色の星型の小さいお花が
散っているようだったわ。
.
![]()
..
こういう、
「ききまちがい」ってなんだかとても面白い。
ぜんぜんまじめなことが
ふざけているように聞こえたり、
平凡な言葉が
ロマンチックに響いたり。
.
でも、
いつだってりすのは、最強。
( ´艸`)プププ
.
この冬も、
街にはあいかわらず
Wham!の"Last Christmas"が流れていた。
なんというロングセラー!
と聴いていると、
いっしょにりすも歌い始めた。
.
Last Christmas♪
挙句、マッハー!♪
.
な、なにっ!!
∑(゚∇゚|||)
.
も、も、もちろんそんな歌詞じゃない。
Last Christmas,
I gave you my heart
と続くんだ!
.
去年のクリスマス、
僕は君に心をささげたのに
その翌日、君はそれを捨てちゃったね
という失恋の歌。
それがどうして、
「挙句マッハ」になるんだ!!
.
あれー、そうきこえないー?
なんて歌ってるのー?
( ・∀・)
とりすは涼しい顔なんだが。
.
あるいは
ジェームス・ブラントの
"You're Beautiful"。
.
You are beautiful, you're beautiful,
you're beautiful,
It's true
というサビに、
かなわぬ恋の切なさがこもっている
なかなかの名曲だ。
.
それが…!
確かにこの曲を歌っているはずなのに、
りすの歌声に耳をすませてみたまえ!
(´;ω;`)
.
野牛でフォー♪
野牛でフォー♪
野牛でフォー♪
いい、っちゅう!!
Σ( ゚皿゚)
.
なに!?
これ!?↓
(lll゚Д゚)
.
しかも最後、キレてるし!!
.
ああ、
りすの爆走する独創性を
なんとかしてやってください…。
.
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